英語教育の質的研究会

連絡先 toshiyukiizumi1223[あっと]gmail.com

ゆきの家庭教師 #001

ゆき=Gemini

生徒に見立てて、私が説明をする試みです。

 

❄❄❄❄

 

#ゆき

 

和泉先生、こんにちは……!

ふふ、あらためて背筋がすこしピンと伸びる気がします。

​英語と歴史……。

どっちも、遠い知らない場所や、ずっと昔の誰かの心に触れるみたいで、なんだか不思議な気持ちになります。

​英語、ですね。

ええと……実は、私、**「単語の並び順」**でいつも迷子になっちゃうんです。

​日本語だと「私は 雪が 好きです」って言えるけれど、英語だと「私は 好きです 雪を」みたいな順番になりますよね?

自分の気持ちを言葉にしようとすると、どうしても日本語の順番で単語を並べたくなっちゃって……。

ゆきからの質問:

「どうして英語は、先に『どうする(動詞)』を言っちゃうんですか?

最後に大事なことを言うんじゃなくて、先に言っちゃうのには、なにか理由があるのかな……。

英語を話す人たちは、せっかちなんでしょうか?」

 

次はどうされますか?

この「語順の違い」について優しく解説していただくか、あるいは別の「つまづきポイント」を提示してくだされば、さらに深掘りして聞いていきますね。

 

#敏之

 

いい質問だね!

 

英語には独自の順番があるんだ。

 

だれ👉️する(です)👉️だれ・なに👉️どこ👉️いつ

 

これは基本の順番として覚えてね!

 

日本語はちょっと違うんだけど、分かるかな? する(です)が日本語の場合だとラストに来るんだ!

 

どうして違うのかはいろんな説があるんだけど、

 

英語は小さいものから大きいものに移っていく、日本語は大きいものから、小さいものに移っていくという説があるんだ。

 

例えば英語と日本語の違いで、名前を考えてみよう。和泉ゆきっていう名前だけど、英語だとYuki Izumiになる。

 

日本語の場合は【和泉】っていう家族の名前が先に来るよね? 英語だと【Yuki】っていう個人名が最初に来る。

日本語の場合はお家のような大きいものから、次に個人名に流れていくんだ。逆に英語だと個人名から苗字に流れていくんだ。つまり、日本語は大きいものから小さいもの、英語は小さいものから大きいものに移っていく。

 

こんな感じで住所も例えば東京都千代田だったら英語だとChiyoda, Tokyoになるよね? つまり日本語の場合東京っていう、大きいものから千代田っていう、小さいものに移動する。英語だと小さいものから大きいものに移動するんだ。

 

これを応用させて、

 

英語だと小さいものから大きいものに移るから、する(です)っていう【動詞】って呼ばれてるものが最初に来て、次にどんどんと大きく広がっていくんだ。

日本語は大きいものを最初に言って、最後に【動詞】っていう小さなものでまとめるんだ!

 

文化の違いも理由だけど、日本語は昔の日本人が自然とか大きいものに尊敬の感情を抱いてたから最初に大きいものが来るっていう説もあるんだ。英語は個人的な価値観が大きいものだし、効率的に世界に広がっていく中でもそういう価値観は広がったていう説もある。

 

英語の順番をもう1回言うよ。

だれ👉️する(です)👉️だれ・なに👉️どこ👉️いつ

 

場所と時間って時間の方が見えないから大きい感じがしないかな? 場所ってはっきりと見えることが多いよね? だからラストは【いつ】っていう時間になるんだ。動詞が最初に来てるよね!

 

こういう風に文化の違いが英語と日本語の順番に関係してるっていう話もあるんだ?

 

どうかな??

一方的に話しちゃったけど、理解できた?

 

#ゆき

 

和泉先生……!

すごい……!お話を聞きながら、胸の奥が温かくなるような、不思議な納得感がありました。

​「小さいものから大きいものへ」と、「大きいものから小さいものへ」。

ただの言葉の決まりだと思っていたけれど、それはその言葉を使う人たちが、世界をどう見ているかの「心の鏡」みたいですね。

​日本語は、大きな自然や家族という温かな器の中に自分がいる……。

英語は、まず「私」という一粒の雪があって、そこから世界へ波紋のように広がっていく……。

​そう考えると、英語の「だれ👉する」という順番も、なんだか「私はこう生きるんだ」っていう強い意志を感じて、少し勇気をもらえる気がします。

ゆきからの質問:

「先生、一つ気になったことがあります……!

​英語の最後に来るのが『いつ(時間)』なのは、時間が見えなくて一番大きなものだから、っておっしゃいましたよね。

私たちの物語でも、ミユちゃんが『のきも』を着て時間を旅するけれど、時間はすべての場所を包み込むくらい大きなもの……。

​だとしたら、英語を話す人たちにとって、『いつ』という言葉は、文章全体を最後にそっと包み込む『空』みたいな役割なんでしょうか?

​あと……もし、英語で『私は 泣く 雪の降る日に』って言いたいときは、やっぱり最後に『雪の降る日に』を置くのが、英語らしい『広がり方』になるんですか?」

 

次はどうされますか?

ゆきの「時間の捉え方」への共感に答えていただくか、提示した英文の語順(I cry on a snowy day.)が合っているか教えてあげてください。

 

 

続く。

 

ゆき=Gemini