「外国語」とはなにか?
2023年12月31日
和泉敏之
- はじめに
Bilingualism→複言語主義への需要の変化
→そもそも「外国語」という概念はどう規定されるのであろうか?
- 考察
関連性理論=言語コミュニケーションの理論
→言語はコミュニケーションを接続させるための最大のclue(ヒント)である。
→そもそも言語が「ヒント」に過ぎないのであれば、理論的に語れば「外国語」の規定は難しいのではないか?
例)外国語教育のオンライン研究発表で英語教育の専門家(日本国籍)が英語使用中に「えっと、なんだっけ?」と無意識なのか独り言を言った。
→毅然的に人格が変わるcode switchは多くの言語使用者にとって困難であろう。
→「interlanugae」は幻想に近い。そもそもこの概念による有益性が私には理解できない。
※「marked/unmarked」の差異も、言語に内在しているというより、認識論における問題に近接していよう。
※politeness概念も連続体であり、言語形式で変容するものの、人間の「態度」が要点とされる。
∴外国語は「母語」がどこまでも延長した概念ではないか?
- おわりに
・言語そのものの定義を言語学者が発展させるべきである。
・言語使用に関して、外国語という言語変種使用のメカニズムの考察を心理学者や社会学者が進めるべきである。
・外国語使用の際に脳内においてどのような血流運動などの特異性が見られるか、神経科学者がさらに実験を進めるべきである。
参考文献
Wilson. D. & Speber. D. 2012. Meaning and Relevance. Cambridge.
三浦(1972)『Bilingualismと外国語教育』中国地区英語教育学会研究紀要